今回、宮本慎也氏の公式You Tubeチャンネルにて源田選手や平成の名手に交じり、小坂誠氏が守備のポイントについて語っています。
そんな素晴らしくありがたい貴重な動画から小坂氏のコメントをまとめてみました。
プレイヤーだけでなく、
・指導者
・お子さんが野球をしている親御さん
もぜひご一読ください。
小坂氏が語るショートの守備のポイントについて〜宮本慎也のYou Tube①〜
今回の動画は、各ポジションにおいて年間通して守備の貢献が大きかったと認められた選手に送られる三井ゴールデングラブ賞の特別企画として、
・宮本慎也氏
・石井琢朗氏
・鳥谷敬氏
という平成の名だたる名手や、現役の源田選手とともに小坂氏も守備について語っています。
始めの動画では、実際ノックを受けたのち、
について語っています。
コメントの順番は基本的に、鳥谷氏→源田選手→石井氏→小坂氏→宮本氏となっています。
キャッチボールで意識すること(3:10〜)
小坂氏のコメントは以下。
・「受け方・捕り方・体重移動」を意識
・それが守備の基本になる
・キャッチボールを大事にしていた
ゴロの捕球で意識すること(9:30〜)
小坂氏のコメントは以下。
・体重が軽い&体が小さく、力がないので、足で作った力をボールに伝える
・余計な動作を入れずに(捕球)ポイントに入っていく
・「投げるためのリズム」と「ボールを捕るためのタイミング」を意識していた
グラブの使い方(17:10〜)
小坂氏のコメントは以下。
・ボールに対してグラブの面を出す
・速い打球だったら閉じる
・打球の回転がついていると正確に右手で握れない
・ボールの勢いを握って殺すイメージ
・その間に一回ステップを入れて投げる
小坂氏が語るショートの守備のポイントについて〜宮本慎也のYou Tube②〜
先程の動画の続きとなっています。
今回は、
・割りについて
・捕球のポイントは「上がり際」か「落ち際」か
・トップの位置
・ステップの仕方
・逆シングルのイメージ
・チャージ時の捕球位置
・スナップスローについて
・ジャンピングスロー
・素手捕球
についてです。
割りについて(0:35〜)
小坂氏のコメントは以下です。
・捕って右足→左足にステップする過程で自然と手が後ろに行くイメージ
捕球のポイントは「上がり際」か「落ち際」か(5:00〜)
宮本氏が「上がり際で捕れる努力をする」ことを強調されています。
話を振られた小坂氏も同調するように「ショートバウンド」と言われます。
スローイング終わりの手のひらの向き(6:14〜)
スローイング終わりの手のひらの向きについて宮本氏が話を振ると、
小坂氏のみ、以下のメリットを感じて「外側を向くように」意識していたとのことです。
・ゲッツーなどで体勢の崩れてのスローイング
→「横振り」になりやすい腕の振りを「縦振り」にできる
・ボールをしっかり握れてない
→横振り→ボールがスライド→セカンドが捕球しにくい
→縦振り→シュート回転→セカンドが捕球しやすい
ステップの仕方(7:54〜)
小坂氏のコメントは以下。
・右足前ができなかった
・右足は左足の横に持って行っていた
・体のサイズが小さい分、送球に体全体を使う際、右足後ろのときもあった
二遊間の打球に関して、宮本氏は「右足後ろにして体を一回転させて送球」していたとの発言に対して、小坂氏は、
「一回転は送球先が目線から消えるのでダメ」
と述べ、右足は左足の後ろに行きながら通常の送球をするようなジェスチャーをされています。
逆シングルについて(10:45〜)
小坂氏は、
・不器用だからゆるいゴロは正面に入る
・速い打球は自分が走っているライン上にグラブを出す
・グラブはそのまま置いて、右足に体重を乗せて力のベクトルを送球方向へ向ける
・手でグラブを操作しようとすると固まる
・肘で捉えるイメージ
と述べています。
スナップスローについて(16:15〜)
小坂氏は以下のようにコメントしています。
・スナップスローと思ってスローすると指が余計に引っ掛かる
・肘を(中心に)回して(手のひらを)返す
・肘を固定して肩関節の内旋運動で回す
→スナップ(手首)だけでは弱い
→肘を中心に返すことで肩が使える
→スローイングまでに間ができ(セカンドの入りに合わせられる)
宮本氏は、
・手は意識したことがない
・足のリズムが合えば勝手に腕が振れる
と述べるのに対して、小坂氏は、
・意識しないとできなかった
・色々試していく中で自分のやり方をみつけていった
と返しています。
ジャンピングスロー(19:35〜)
小坂氏は、
・全くしなかった
・ボールが抜けてしまう
・通常のステップを踏んで投げる
とのことでした。
小坂氏が語るショートの守備のポイントについて〜宮本慎也のYou Tube③〜
今回の動画では、
・足の使い方
・スタートの切り方
・正面の打球の合わせ方
・守備の腰の高さ
・握りかえのコツ
・ボールの捕球位置
について語られています。
足の使い方(1:25〜)
小坂氏のコメントは以下。
・送球までのリズムとテンポをよくするため足を使う
・胸の下あたりに(捕球)ポイントを作っている
・足を動かすことでポイントに(ボールが)入ってくれる
・歩くように「右→左」のリズムで、左足のタイミングでポイントにボールをおさめる
スタートの切り方(4:40〜)
小坂氏も、打球が飛んでくる前にステップを入れるのは同じですが、
・両足同時に着地する
・移動したい反対側の足の膝を内側に入れてスタート
と述べています。
握り替えのコツ(10:13〜)
小坂氏のコメントは以下。
・ボールをグラブに当てて右手で蓋をしている間に持ち替える
・右の手のひらを下にした状態でボールをクルクルと回す訓練をしていた
打球の捕球位置(13:13〜)
小坂氏は、
・自分の視野に入るところで捕球
・体が突っ込まないようにしながら胸あたりのポイントで捕球
と述べています。
小坂氏が語るショートの守備のポイントについて〜宮本慎也のYou Tube④〜
最後に座談会の動画が2本挙げられています。
そのうち、守備の上達に関係しているものをまとめています。
やっていた練習方法(0:35〜)
小坂氏は以下のように述べています。
・壁当て
その他、もう1つの動画では、小坂氏は現役時代、「試合後にスコアラーに自身の守備機会の映像をまとめてもらい、試合後にそれを見返していた」と述べています。
野球で成功するために必要なもの(2:35〜)
鳥谷氏が、
・野球で成功するために必要なものは何か?
・例えば「心・技・体」の順番で言うとどうか
と問いかけています。
小坂氏は戸惑いながらも、以下のように答えています。
・スピードが武器であったためそれを活かした
・体力面は不安な要素があった
・①体②技
小坂氏が語るグラブの手入れ〜宮本慎也のYou Tube〜
最後の動画は守備に欠かせない道具であるグラブの手入れについてです。
守備のポイントとは少し離れますが、小坂氏の手入れが特に特徴的であったため、まとめてみました。
グラブの保管方法(0:40〜)
小坂氏のコメントは以下。
・ロッカーに置くときはグラブを開いて横に立てて置く
・遠征のときはボールを2つ入れて閉じた状態にしてケースに入れる
・予備用と試合用、それぞれをケースに入れていた
磨く頻度(1:57〜)
宮本氏が「毎日磨く人?」と問いかけると小坂氏は挙手されています。
また、鳥谷氏がグラブは「ウェット系」がいい人と「そうでない」人がいると話を振ります。
その中で一同、小坂氏のグラブのウェット感の仕上がりが気になっている様子。
そこで宮本氏が「秘密あるでしょ?」と話を振ります。
すると、現役時代の鳥谷氏が、小坂氏のグラブのウェット感が気になり、どうやっているのか尋ねたエピソードをお話されます。
小坂氏は「ウェット感出して欲しかったら、俺が持ち帰ってウェット感出してくる」とあくまで教えてくれなかったと話し、一同爆笑となります。
詳細について宮本氏が問い詰めると、小坂氏は「言ってもいいけど重くなりますよ…」「ある液体の油を…」とあまり話すのは気が進まない様子。
結局、以下のように暴露しています。
・捕球面は普通の固形のオイル(アシックス・ローリングス)を塗る
→グラウンドの土をつけてベタベタすぎない程度に馴染ませる
→汚れるがその感触が好きだった
・外側は亜麻仁油を塗る
→しっとり感が出る
2年越しに小坂氏のしっとり感のあるグラブの秘訣を知れた鳥谷氏。
しかし、小坂氏はそもそも鳥谷氏とのエピソード自体が無かったもののように話し、最後にグラブの芯あたりを触りながら「こっちは企業秘密なんで…」と最後まで謎を残して終わりました。
グラブのオイルメーカー(5:10〜)
小坂氏は以下のように暴露しています。
・亜麻仁油は買ってすぐには使っていない
・たまたまあったグラブ用のやつを使ってみたら良かった
・市販のやつはすごく高価なので使わない
・買ってすぐのやつはちゃんと食用にする
・グラブに塗ったらしばらく陰干しする
改めて小坂氏の発言を文字起こしして思いますが、やや意味不明です…。
ちみなにグラブの型つくりは当然、「自分でする」派だそうです。
グラブの交換頻度(8:27〜)
小坂氏のコメントは以下です。
・3年は最低使う
→ほつれてくるから
・ほつれた部分を当て革してもらうと形が完全に崩れてしまう
・へたってきたりして、感覚的に合わなくなったら変える
おわりに
いかがでしたか?
小坂氏は口下手感が否めず、まとめるのはちょっと大変でした。
ボールに対して「体をどう動かす」か、というより、ボールに対して「どうイメージ」するかといった内容が多かったように思いました。
しかし、それがまた職人っぽくてイイですね。
ちなみに小坂氏のコメントをまとめた動画も発信されています。
小坂氏の前後の4氏のコメントも見た方が、より流れや小坂氏の発言の真意が理解しやすいように感じます。
現役No.1ショート、源田選手のコメントをまとめたものは下の記事になります。
では。
・キャッチボールで意識すること
・ノック
・守備で意識していたこと
・グラブの使い方