手軽に始められる運動である「ウォーキング」。
ウォーキングを始めるきっかけとして「ダイエットをしたい」という方は多いと思います。
しかし、本当にダイエット効果はあるのでしょうか
今回はそのウォーキングで効果的にダイエットをするポイントをお話しします。
ウォーキングでダイエットをするためのポイント
ダイエットをする上で何よりも重要なことは、「『消費カロリー』が『摂取カロリー』を上回ることで、体重が減少する」という事実です。
そして体重を減らす上でのポイントは、「ダイエットの仲間である筋肉を落とさずに、敵である脂肪を落としていく」ということです。
脂肪について知ろう~脂肪1キロとお菓子小袋は何カロリー?~
脂肪1kgは7,000カロリー
そこでまず、敵である脂肪について知りましょう。
脂肪1kgは何カロリーなのか?
答えは、「約7,200カロリー」と言われています。
ざっくり分かりやすく、脂肪1キロは7,000カロリーと覚えておきましょう。
お菓子小袋は100カロリー
お菓子の小袋はバラつきがありますが、概ね100カロリーです。
代表的なお菓子 | 1枚あたりのカロリー |
ビスコ | 98カロリー |
アルフォート | 62カロリー |
チョコパイ(ロッテ) | 162カロリー |
柿の種 | 209カロリー |
つまり、食事での摂取カロリーと、活動による消費カロリーが同程度だとすると、2か月半ほど毎日お菓子の小袋を食べたとすると、
100カロリー×70日=7,000カロリー
脂肪1kg分が体重の増加として表れるということです。
そしてその生活を70日×5=350日、約1年続けたとします。
すると、1年で脂肪約5kg分が体重増加してしまうということです。
ウォーキングで消費するカロリーについて知ろう
次に、敵を知ったところで、ダイエットの味方となるウォーキングの消費カロリーについて知っておきましょう。
一般的に活動における消費カロリーは以下の式で算出されます。
『メッツ×体重㎏×運動時間×1.05』
メッツとは、身体活動の強さを、安静時の何倍に相当するかで表す単位です。
座って安静にしている状態が1メッツ、普通歩行が3メッツに相当します。
厚労省の資料より
つまり、例えば60㎏の方の場合、
活動 | 消費カロリー |
1時間座っている | 1メッツ×60㎏×1時間×1.05=63カロリー |
通常の速度で1時間ウォーキング | 3メッツ×60㎏×1時間×1.05=189カロリー |
と、上の表のようにカロリーが消費されることになります。
仮に通常の速度でウォーキングすることを1年間毎日行った場合、
189カロリー×365日=68,985カロリー
が消費されることになります。
脂肪1kg約7,000カロリーでしたので、
68,985÷7,000≒10となり、約10kg近くの脂肪が減るダイエット効果が期待できます。
ウォーキングのスピードや環境を変えることで、消費カロリーを調整できる
しかし、現実的には毎日1時間ウォーキングすることは難しいと感じる方は多いと思います。
また、先程のように脂肪が10kg減少するためには
「摂取カロリー」と「通常の速度で1時間ウォーキングする以外の消費カロリー」が同程度であること
が条件であり、その点においても現実的ではありません。
そこで、ちょっとした工夫をすることで、効率的にダイエットを目的としてのウォーキングを行うことができます。
それは、ウォーキングのスピードを上げることや、歩きにくい場所でウォーキングすることでメッツを高くすることができるのです。
それらのメッツは以下の通りです。
ウォーキングのスピードによるメッツの変化 | メッツ |
通常の歩行(4.0km/時) | 3.0 |
ほどほど速さの歩行(4.5-5.1km/時) | 3.5 |
速い歩行(5.6km/時) | 4.3 |
とても速い歩行(6.4km/時) | 5.0 |
ウォーキングの環境の違いによるメッツの変化 | メッツ |
通常の歩行を平らで固い地面で行う | 3.0 |
通常の歩行を砂の上など柔らかい地面の上で行う | 4.5 |
ほどほどの速さで坂道を坂を上る | 5.3 |
ハイキング | 6.0 |
表をみて分かるように、「速歩き」や「柔らかい地面の上の歩行」、「坂道の歩行」は通常の歩行より1.5倍前後のカロリー消費が期待できます。
つまり、通常のウォーキングにそれらを取り入れることで、短時間や1日おきのウォーキングなどで、毎日1時間ウォーキングした場合と同等のカロリー消費が期待できるのです。
食事は抜かない~しっかりと栄養を摂って筋肉を味方につけよう~
ここまで、摂取カロリーと消費カロリーについてお話しました。
ここで注意しないといけないことは、摂取カロリーを減らせば減らすほどダイエット効果が高まるという訳ではないということです。
カロリー消費は、安静時に生体維持のために消費される「基礎代謝」と、運動時に消費される「運動代謝」に分けられます。
筋肉は、私たちのからだを支えると同時に、体温をつくり出す働きを担っており、基礎代謝の中でも一番多くエネルギーを必要とします。
筋肉量が減ると代謝が落ちるだけでなく、体温が維持できなくなるため、からだの熱を逃がさないように筋肉が減った分を脂肪で埋めようとします。
https://www.kracie.co.jp/ph/coccoapo/magazine/09.html
上の引用にあるように、筋肉は「基礎代謝」を高めてくれます。
ウォーキングなどの運動を行うことは、「運動代謝」を上げるだけではなく、筋肉量が増えることによる「基礎代謝」によるカロリー消費の増加が期待できます。
しかし、運動でダイエットの味方である筋肉をつけるためは、バランスよく栄養をとることが前提になります。
筋肉の合成にはたんぱく質だけでなく、エネルギーが必要となる。
それらが不足している状態でレジスタントトレーニングを行うと、筋肉を分解してたんぱく質やエネルギーを得ようとするため、筋肉量はかえって減少することになる。
https://www.clinico.co.jp/medical/rehabilitation/pdf/180516_01.pdf
栄養をとらずにトレーニングを行うと、引用のように筋肉に蓄えたエネルギーやたんぱく質を分解し、逆に筋肉を減らす結果を招いてしまう可能性があります。
ウォーキングをするなら、朝が良いか、夕方が良いかということに関心がある方は多いでしょう。
どちらにせよ、必ず一定の食事をとったあとでウォーキングを行うことが重要です。
特に朝食抜きでのウォーキングはおすすめしません。
おわりに~ポイントのまとめ~
最後にまとめます。
・通常スピードで365日1時間ウォーキング(体重60kg)→体重10kg分のカロリー消費
・速歩きをしたり、坂道など歩く環境を変えることで消費カロリーは増える
・ウォーキングにかける時間や頻度は、スピードや環境を変えながら調整可能
・筋肉は基礎代謝を高め、運動せずともカロリー消費をしてくれるダイエットの味方
・食事をとらずにウォーキングをすると筋肉が分解され、味方が減ってしまう
・食事をとったあとにウォーキングを
本来、ウォーキングは心地よいものです。
そして「ダイエット」のため、敵となる「脂肪」と、味方になる「筋肉」についての特長を押さえ、武器となる「ウォーキング」を効果的に使い分けていけば、さらなる心地よい未来が待っているはずです。
今回の記事が読者の方の豊かな子育てlifeの一助になれば幸いです。
では。
・脂肪1kgは7,000カロリー
・お菓子の小袋は100カロリー
・お菓子の小袋を1年間食べる続ける→5kg分の脂肪が増加